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2006年06月24日

1945年・夏の記憶



夏の太陽が、暑かった。

とっても熱かったよ。



苦しかった。

とってもお腹がすいていて、


とっても喉が渇いて、




水も飲ませてもらえなかった。






僕は、走った。

小さい歩幅で、 追いつくのが大変で



走りながら、


何度も何度も、

たくさんの死んだ人の体を

踏みつけて。





血だらけになって 地面に転がった、

動かないお母さんのおっぱいを


一生懸命の飲もうとしている

小ちゃな赤ちゃんを見ても

僕は足を止めなかった。 



喉がかわいたよ。 もう涙が出ないよ。





僕が、お姉ちゃんがよく歌ってた歌をうたったら、


お母さんが泣いた。




緑色の服を着た、大人たちは鉄砲で

人間を殺してた。



僕の弟は、まだ小さかったから

お腹が空いたら、喉が渇いたら、


泣くことしかできなかった。


となりの赤ちゃんが、大泣きしたから

緑の服のおじさんに、鉄砲で打たれた。



だからお母さんは、僕と、

まだ小さい僕の弟をつれて逃げた。


川も、海も、


真っ赤だった。

真っ黒だった。


うるさい音で

耳がとっても痛かった。









目の前が、真っ暗になった。


地面が揺れて、

目を開けたら、


お母さんの背中には

大きな穴があいていた。



僕のお母さんは、もう動かなくて

真っ赤になった。







もう一度目をあけたら、



僕の小さい弟は、


アメリカーの兵隊さんと

遠くにいってしまった。




お父さんをかえせ。

お母さんをかえせ。

お姉ちゃんをかえせ。

弟をかえせ。



僕は泣いた。

僕はひとりぼっちで、



大声で泣いた。






これは、実話をもとにして書きました。
戦争を知らない私たちには、想像することもできません。


多くの犠牲者の方々に安らかな眠りを。  

Posted by 多和田えみ at 19:10Comments(6)TrackBack(0)日記